ジェネリック医薬品について
みなさんは「ジェネリック医薬品」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
現在市場に出回っている医療用医薬品は、大きく分けて先発医薬品と後発医薬品(これをジェネリック医薬品と呼んでいます)の2つに分けられます。
先発医薬品とは、製薬メーカーが独自に研究・開発し、臨床試験などの試験を通して厚生労働省から許可を得て製造・販売をしている医薬品のことを言います。その際に、製品に対する特許を取得するので、他のメーカーは無断で製造・販売することができません。
一方、後発医薬品とは、先発医薬品の持っている特許の期限が切れた後、他の製薬メーカーが厚生労働省から許可を得て製造・販売を行っている医薬品のことを言います。では、その違いを比較して見ましょう。
先発医薬品
- 独自に開発した医薬品のため非臨床試験から臨床試験まですべての試験を通す必要がある
- 研究開始から製造・販売まで期間で10~15年、費用で数十億円~数百億円かかる
- かかった開発コストは薬の価格(薬価)に反映されるため、薬価が高い
- 後発医薬品が市場に出る何年も前に市場に先に流通するので薬に関する情報(副作用情報など)が集まりやすい
- 比較的大きな企業が製造しており、安定供給が見込める。
後発医薬品(ジェネリック医薬品)
- 特許が切れた医薬品を製造・販売する
- 製造・販売までおよそ3年程度、臨床試験は基本的に行わないので薬価が安価である
- 先発医薬品に遅れて流通する
- 臨床試験を行わないので薬に関する新規の情報(副作用情報)が集まりにくい(先発メーカーの情報が主となる)
- 企業の規模・生産ラインに格差が生じやすく、安定供給にやや不安が残る
ご注意
- 先発医薬品からの変更を希望されても、特許が切れていないなどの理由により後発品が市場に流通していない場合があります。
- 薬局に在庫がない場合には、お薬をご用意するまでに多少時間がかかる場合があります。
- 薬価が低い後発医薬品に変更した場合でも、薬価の下がり幅によっては先発医薬品とさほど変わらないかあるいは高くなってしまう場合があります。詳細は薬剤師にお尋ねください。